請求書を作成していると、「なぜか合計が 1円ずれる…」「電卓で計算すると合っているのに、エクセルでは合わない…」という経験はありませんか?
これは 小数点以下の端数処理 が原因かもしれません。
そこで活躍するのが ROUND関数 です。
ROUND関数を使えば、計算結果の端数を適切に処理し、請求金額のズレを解消できます。
この記事では、ズレが発生する原因と、ROUND関数の使い方を解説しています。
普通に計算するとこうなる

単純に小計×消費税で計算してみると、このように合計に端数が出てしまう場合があります。
請求書などで、1円未満の端数が出ることはありませんね。
また、小数点以下を非表示にしていると、自動で四捨五入された数値が表示されています。
このような端数やズレを解消してくれるのが、ROUND関数です。
ROUND関数とは
- ROUND(ラウンド)→ 四捨五入
- ROUNDUP(ラウンドアップ)→ 切り上げ
- ROUNDDOWN(ラウンドダウン)→ 切り捨て
小数点以下を、四捨五入・切り捨て・切り上げすることができる関数です。
「1円ずれる」「端数が出てしまう」といった現象は、小数点以下の処理が適切にされていないことが原因と思われます。
消費税の場合、会社によってルールが違うと思いますが、小数点以下切り捨てとされることが多いです。
切り捨てをしてくれるのは、ROUNDDOWN関数です。

それでは、切り捨てをしてくれるROUNDDOWN関数のやり方を見ていきましょう。
例:ROUNDDOWNをやってみよう

小計に消費税8%を加えた合計を計算していきます。
消費税を含む合計を出していきます。

=ROUNDDOWN(数値,桁数)
数値 … 小計×(1+消費税率)
桁数 … 0を入力
数値の部分を数字で表すと、5980×(1+0.08)です。
桁数は、小数点以下を切り捨てる場合は「0」と覚えておけばOKです。

これで端数が出ることなく、消費税込みの合計を出すことができました。

この例では合計金額に消費税をかけていますが、各商品に消費税をかけて個別に計算する場合もありますので、それぞれの会社のルールを確認しましょう。

ほかにも、小数点以下を切り捨てて整数値にするINT関数があります。